The previous night of the world revolution2〜A.D.〜
…更に。

「なぁなぁ、やっぱり気になるからさ。帝国騎士の給料事情とかさ、給料を何に使ってるのかとかもさ、簡単に調べようよ」

好奇心丸出しのアシベルが、未練がましくそんなことを言い出した。

お前、そんなに知りたいならアストラエアに聞けよ。何の為にあのおっさんの親族やってるんだよ。

「良いんじゃない?簡単に、なら。豆知識みたいな感じで。どう?ティモニー」

「まぁ…軽く、なら良いんじゃないかな」

生真面目なティモニーも許可。

アシベルは嬉しそうにガッツポーズをしていた。

…何でそんなことが知りたいかねぇ。

知らずに妄想してる方がよっぽど楽しいと思うけど。

ま、そういう遊び心もないとな。

隊長達の参加してる業界団体について、なんてつまらないことだけでレポート用紙を埋めるのは、想像しただけで辛い。

「それにしても…どうやって調べようか?」

「…うーん…」

調べ方について、何も考えていなかったらしい一同。

おいおい。そんなんでよく調べようとか言い出したな。

「さすがに図書館では調べられないよね?」

「新聞を片っ端から読んだら、そういう業界団体に関する記事が載ってないかしら」

「成程…」

マジかよ。

まさか、新聞を読み漁るつもりか?

想像しただけで、面倒臭っ…。

「他のグループは、直接インタビューするとか言ってたけど…」

「直接インタビューか…。隊長に?会えるの?」

元隊長で良いなら、ここにいるけど。

「アシベルの伯父さんにインタビュー出来ない?」

「あー…」

俺が会いたくないからやめてくれ。

「時間取れないか聞いてみるよ。でも、望み薄だと思う…」

「まぁ…忙しいもんなぁ」

普通に考えたら、門前払いだろうな。

お偉い帝国騎士団の隊長様が。

地方の弱小騎士官学校の自由研究の為に、時間を割くなんて。

まず、有り得ないことだ。

…普通に考えたら、な。

「一応尋ねてみるだけ尋ねてみるよ」

「宜しくね」

…はぁ。

…何が楽しくて、あんなおっさんに会いに行かなきゃならないんだ。

せめてアストラエアじゃなければ良いのに。

かといって、オルタンス連れてこられたら殴る自信があるもんな…。

「インタビューはあくまでも、出来たら、の話だわね」

「じゃ、新聞調べるか…」

「そうと決まれば、善は急げ。今すぐ、図書館に行こう」

ティモニーがそう提案した。

内心ゲロを吐きそうになるのを、必死に堪えなければならなかった。
< 282 / 561 >

この作品をシェア

pagetop