娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
“やっぱりそんなの、ないわよね···!?”

「まさかあんた、そんな組織があるとか本当に信じてんのかい?」
「あったらいいな、と····思って·····」

はぁ、と一際大きなため息を吐く女将から思わずスイッと視線を逸らす。
自然とそうしていて、変なところシャルに似ちゃったわね、なんて頭の奥でぼんやり考えてしまった。

「情報屋ギルドねぇ····そんな夢物語を追わなくても、情報が集まる場所があるだろう?」
「情報が集まる場所····?」

思わずそう聞き返し、そしてすぐにハッとした。


“正しい情報は、欲しい情報に近い人から手に入れるのが一番····そして娼館には色んな職業の人が集まるわ”

意図を察した私に気付いた女将は、しっかりと頷き······

「私、お客をそろそろ取······」「らせないよ」

被せるように却下される。

「な、なんでよぉ!」
「最初に言ったはずだよ、酒屋で人気が出たら、だ。あんた、しっかり鏡見ながら働きな」
「鏡ぃ?」

そっと手鏡を渡され覗き込む。
そこには怪訝な顔をして鏡を覗くいつも通りの自分が映っていた。
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