娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「で、でも、止めを刺したのはシャルなんです、よね···?」

少なくともその時点ではシャルは生きていたはずだ。
まさか·····


ーーー暗殺?

そんな単語が頭を過り、青ざめる私に団長様は静かに続ける。



「相討ちに近い形での討伐になったらしい、大きな爆発があったらしく、それだけが近くに落ちていたとの事だ」
「相討ち·····?」

背を預けた人達に裏切られた訳じゃなかったことにホッとし、それでもシャルがいないならその“安堵”すらも無意味だと悟る。


「捜索はしたが、何も見つからなかったとの事だ。ーーー生存は絶望的、これが国の見解だ」
「そうですか·····」

国の見解。
つまり、この国は“シャルがもう居ないことを受け入れた”ということなのね。





ーー団長様が来てくれたあの日、部屋から出た私を見た女将は酒場に戻ることを許さず自室に帰した。
そして言われるがまま休みを貰い、ただぼんやりと部屋から窓を眺めていた。


“私、何やってるんだろ····”

壊れたアーティファクトを手で弄りながらそんな事を考える。
何もする気が起きなくて、皆に甘えただ自室に引きこもっていた。
< 196 / 308 >

この作品をシェア

pagetop