娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「そっか、なら、責任取らせてよ」

ずっと枯れたように泣けなかった私の涙が、シャルの腕の中で零れるように、溢れるようにぽろぽろと落ちる。
そっとシャルは唇を目尻に、頬に、顎にと流れる涙を追うように少しずつ下がってー····


「················ハッ!今俺ちょっとうとうとした!?」
「··········。」

そうよね、シャルも病み上がりだし私も久しぶりに会ってドキドキしっぱなしだし。
まぁ、こうなるわよね····。

なんて小さく笑った。

「アーティファクト、あのアーティファクトをもう一個···いや、直すでもいい、なんとか···!」
「そうね、それは帰ってから、かしら?」
「嘘····まさか俺、それまでお預け?」

なんて少し青ざめるシャルにとうとう吹き出してしまう。

“あぁ、シャルがいる。本当にシャルがいるんだ···”

そんなシャルの頬に指をぐりぐり突き刺し、戸惑ってる様子のシャルにわざと少し不機嫌そうな顔を向けて。

「····お預けされるの、シャルだけじゃないって事忘れないでよね?」

と伝えると、一瞬息を呑んだシャルはすぐに破顔して。
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