娼館の人気No.1はハジメテの夜を夢見てる
「体は問題ありません。治癒魔法で健康そのものですよ」
「体は、ね····」

うむ、と少し考える素振りを見せた団長は、良いことを思い付いたというように手をパチンと鳴らしガハハと笑った。


「寝れないんなら寝なきゃいいんじゃないか!?作戦前倒そう!」
「あんたバカァ!?」

急遽巻き込まれ叩き起こされる他の魔法騎士に申し訳なさが募るが、団長が言い出した事を止めるとも思えず渋々従う。

そしてそのまま俺以外は交代しつつ、俺は文字通り寝ないで戦い続けた。


「よっし、あらかた片付いたな、撤収!!」

団長の大声に合わせて速やかに撤収作業に入る。
張られていたテントもすっかり片付けられた時だった。


「シャスティール」
「なんすか」

そっと団長に呼ばれ近付くと、がしがしと無遠慮に頭を撫でられた。

「ちょ···っ!」
「お前の頑張りで作戦がかなり前倒しに完了した。特にお前の働きは著しく、よって特別に長めの休暇が出たぞ」

休暇、と言われ深くため息を吐く。

「別にいりませんけど。街に戻ったところでめんどくさいやり取りしかないなら、ここで貴族も平民もごちゃ混ぜに無心で戦ってた方がいい」
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