ヤンキーを名乗る三人は、トップになりたい!
黒崎俊
はぁぁぁ。私は今までで一番大きいため息を吐いたかもしれない。
何でかって? それはーー。
「おい、由薇はどう思う?」
「へっ?」
「由薇ちゃんは僕がモテると思うよね?」
「天野は俺でしょ」
「いや、俺だろ」
……三人で、誰が一番モテているか話しているから。
ほんと、この町で一番不良と言われている学園だなんて嘘みたい。
だって本当はこんなにも普通だもの。普通というか、くだらないというか。
「私は別に……誰でも」
「ふーん。じゃあ、由薇ちゃんがタイプなのはどういう人?」
「えっ!? 何でそういう話になるのっ」
もう、かなでったらニヤニヤしすぎ。
三人には教えないけど……。私はやっぱり優しさがある人がいいな。
「天野は恋愛とかしたことないでしょ」
むかっ。蒼空も私をからかっているんだ。
よし、こうなったら……!
「あるもん」
「え?」
「初恋も経験してるしっ。私は黒崎俊たちと違って、大人だから!」
そう言って、その場から離れた。
全部嘘だけど、あの二人、すごくムカつくんだもん。これで少しは私のことからかったりしないよね。
全速力で走っていたとき、柱に勢いよく頭をぶつけてしまった。
「い、いたぁ〜っ!!」
……前を見ていなかった、私が悪いんだけどね。触ってみると、少し腫れていた。
保健室に行こうか悩んでいたとき、ふわっとした感覚があった。誰かが私のことを抱き上げて……!?
「おい、由薇何してんだよ」
「く、黒崎俊!?」
どうしてここに黒崎俊がいるのだろう。
もしかして、私を追いかけてきて心配してくれたのかな。
「保健室行くぞ」
「ま、待って。大丈夫だから、多分」
流石にお姫様抱っこで行ったら、生徒にも先生にも勘違いされてしまう。
そうなったら、黒崎俊に迷惑掛けちゃうから。
「お前、とことんバカだな」
「ば、バカっ!?」
あまりにも失礼すぎる。私は黒崎俊より、勉強はできるんですけど。
ていうか、ヤンキーに言われたくない台詞ナンバーワンだよ。
「由薇は良くても、俺が嫌なんだよ。……ったく、心配かけるなっつーの」
黒崎俊、本当はこんな優しいんだ。
どくん、どくん……。
この胸の鼓動は、なに? 黒崎俊といるときだけ、こんな気持ちになる。
私、今すごく心臓の音が大きい。
「どうしたんだよ、顔赤いけど。頭痛か?」
「へ? 顔赤い? 私……」
「茹でダコにそっくりだけど」
多分、黒崎俊は笑いを取るつもりで言ったんだろうけど、私はそれどころではなかった。
私、どうしちゃったんだろう……!
何でかって? それはーー。
「おい、由薇はどう思う?」
「へっ?」
「由薇ちゃんは僕がモテると思うよね?」
「天野は俺でしょ」
「いや、俺だろ」
……三人で、誰が一番モテているか話しているから。
ほんと、この町で一番不良と言われている学園だなんて嘘みたい。
だって本当はこんなにも普通だもの。普通というか、くだらないというか。
「私は別に……誰でも」
「ふーん。じゃあ、由薇ちゃんがタイプなのはどういう人?」
「えっ!? 何でそういう話になるのっ」
もう、かなでったらニヤニヤしすぎ。
三人には教えないけど……。私はやっぱり優しさがある人がいいな。
「天野は恋愛とかしたことないでしょ」
むかっ。蒼空も私をからかっているんだ。
よし、こうなったら……!
「あるもん」
「え?」
「初恋も経験してるしっ。私は黒崎俊たちと違って、大人だから!」
そう言って、その場から離れた。
全部嘘だけど、あの二人、すごくムカつくんだもん。これで少しは私のことからかったりしないよね。
全速力で走っていたとき、柱に勢いよく頭をぶつけてしまった。
「い、いたぁ〜っ!!」
……前を見ていなかった、私が悪いんだけどね。触ってみると、少し腫れていた。
保健室に行こうか悩んでいたとき、ふわっとした感覚があった。誰かが私のことを抱き上げて……!?
「おい、由薇何してんだよ」
「く、黒崎俊!?」
どうしてここに黒崎俊がいるのだろう。
もしかして、私を追いかけてきて心配してくれたのかな。
「保健室行くぞ」
「ま、待って。大丈夫だから、多分」
流石にお姫様抱っこで行ったら、生徒にも先生にも勘違いされてしまう。
そうなったら、黒崎俊に迷惑掛けちゃうから。
「お前、とことんバカだな」
「ば、バカっ!?」
あまりにも失礼すぎる。私は黒崎俊より、勉強はできるんですけど。
ていうか、ヤンキーに言われたくない台詞ナンバーワンだよ。
「由薇は良くても、俺が嫌なんだよ。……ったく、心配かけるなっつーの」
黒崎俊、本当はこんな優しいんだ。
どくん、どくん……。
この胸の鼓動は、なに? 黒崎俊といるときだけ、こんな気持ちになる。
私、今すごく心臓の音が大きい。
「どうしたんだよ、顔赤いけど。頭痛か?」
「へ? 顔赤い? 私……」
「茹でダコにそっくりだけど」
多分、黒崎俊は笑いを取るつもりで言ったんだろうけど、私はそれどころではなかった。
私、どうしちゃったんだろう……!