あの子の成績表
探し始める
ここでの生活が3日目になったとき、私はようやく穂波を探し出そうと動き出しました。
3日目ともなると1日の時間割はもう覚えています。
朝ごはんを食べて、仕事をして、ブザーの音で休憩に入り、ブザーの音で仕事を再開し、そしてブザーの音で1日の仕事が終わる。
仕事が終わるときには上へと続く穴から見える太陽はすでに沈んでいて、星がきらめいています。
そんな寄る前仕事をするのですから終わったときにはもうグッタリで、夕飯もろくに食べずに眠ってしまいます。
そして気がつけば朝になり、また仕事が始まるのを繰り返しているのです。
そんな中で1度だけあの女の人が私用にと勉強道具を持ってきたことがあります。
それは学校で使っている教科書と全く同じもので、見た瞬間懐かしくて泣いてしまいそうになりました。
「それで勉強すんねん。それでひと月に1度のテストで合格点を出せば、ここから出られるらしいわ」
そう聞いて私は目を丸くしました。
ここでの生活で勉強時間を取ろうと思うと、朝ごはんの前に勉強するしかありません。
それで合格点を取るというのはかなり難易度が高いはずです。
「佳苗ちゃんは勉強してるの?」
「できるわけないやん。毎日クタクタで週に1度の休みの日には爆睡してるんやから」
佳苗ちゃんはそう言ってペタンコの枕をはぐってみせました。
3日目ともなると1日の時間割はもう覚えています。
朝ごはんを食べて、仕事をして、ブザーの音で休憩に入り、ブザーの音で仕事を再開し、そしてブザーの音で1日の仕事が終わる。
仕事が終わるときには上へと続く穴から見える太陽はすでに沈んでいて、星がきらめいています。
そんな寄る前仕事をするのですから終わったときにはもうグッタリで、夕飯もろくに食べずに眠ってしまいます。
そして気がつけば朝になり、また仕事が始まるのを繰り返しているのです。
そんな中で1度だけあの女の人が私用にと勉強道具を持ってきたことがあります。
それは学校で使っている教科書と全く同じもので、見た瞬間懐かしくて泣いてしまいそうになりました。
「それで勉強すんねん。それでひと月に1度のテストで合格点を出せば、ここから出られるらしいわ」
そう聞いて私は目を丸くしました。
ここでの生活で勉強時間を取ろうと思うと、朝ごはんの前に勉強するしかありません。
それで合格点を取るというのはかなり難易度が高いはずです。
「佳苗ちゃんは勉強してるの?」
「できるわけないやん。毎日クタクタで週に1度の休みの日には爆睡してるんやから」
佳苗ちゃんはそう言ってペタンコの枕をはぐってみせました。