あの子の成績表
「じゃ、じゃあチャイムが鳴る前に帰ってくるの?」
「そうだよ。だいたいあのチャイムの時間がおかしいんだ」

「そういえば昔はこの辺にあった工場の終業の合図で使ってたらしいから、時間が遅いまま変わってないのね」
お父さんとお母さんの会話はどんどんそれていって門限とは関係のない話になっていきます。

私はどこかで口を挟みたかったかれど、結局なにも言えないままでした。
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