あの子の成績表
もちろん、そのどこにも穂波はいません。
「どうする?」
公園のベンチに座ってすぐに溶けてしまうアイスを一生懸命食べながら、私達は考えました。

他に穂波がよく行く場所はどこだろうと。
思いつく場所と言えばもう学校くらいしかありません。
でも学校に穂波が入れば先生が気がついて、家に戻っているはずです。

学校へ行っても穂波はいない。
だけどもう探す場所もない。
「とりあえず、学校にも行ってみようよ」

このまま収穫なしで帰るのがあまりに辛くて、私はそう提案しました。
穂波はもしかしたら旧校舎のつかわれなくなったトイレにいるかもしれない。
それか、普段は鍵かかかっている屋上とか。

先生が立ち入らない場所にいれば、見つかることもないかもしれないと思ったのです。
正樹は小さく頷いてドロドロに溶けてしまったアイスを一口で口に入れて「つめてー」と顔をしかめました。

それからまた自転車にまたがって、今度は学校へ向かったのです。
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