あの子の成績表
なにか言い返したい気持ちになったとき、正樹が一歩前に出ました。
「この前、穂波のお父さんとお母さんに会いました。ターゲットとかなんとか言ってたんですけど、なにか知りませんか?」

『ターゲット』そういえば穂波のお母さんがそんなことを口走ってしました。
あの時はお父さんとお母さんの様子の違いに驚いていて、あまり真剣に聞いていなかったので、すっかり忘れてしまっていました。

正樹はちゃんと覚えていたようで、さすがだなと感心します。
「なにも知らない。さぁ、早く帰りなさい」
真っ青な用務員さんはそう言うと、私と正樹を追い払うように昇降口へと促したのでしまた。
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