あの子の成績表
空き家
『人間的評価』がマイナス100になった男子生徒の名前は日吉大輔くん。
いなくなった当時は小学4年生で、生きていれば小学5年生になっている男の子です。

日吉くんは小学校3年生のころから徐々に学校に来なくなり、4年生に上がってからはほとんど登校していなかったようです。
原因は……まぁ、ここでは話すのをやめておきます。

日吉くん本人から許可を取って話をしているわけでもないですし。
だけど日吉くんはテストのときだけは保健室登校をしてきていたようで、その度に毎回100点近い点数を取っていたそうです。

保健室の先生とは仲が良くて、両親が家庭教師を雇ってくれた。
という話も聞いていたみたいです。
それで毎回100点を叩き出せるなんて聞いたら、私も学校に行かずに家庭教師に勉強を習いたいと思いますけれど、きっと私の場合は成績が落ちていくと思います。

日吉くんは真面目だから家の勉強だけてやっていけていたんです。
そんな真面目が日吉くんがどうしていなくなってしまったのか調べるために、また後日私と正樹は合流しました。

この日の最高気温は33度と、少しマシな日でした。
こういう日を狙わないと、とても外を動き回ることはできません。
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