DEAR 1st 〜 SEASON〜




“一人じゃない。”




ずっと欲しかった言葉。


どこか一人で強がっていた。



だからこそこの言葉が欲しかった。



膝を抱え一人涙した日々。


他人は分かってくれない、一人だけの苦しみ。




“一人じゃない”。




自分で呟く呪文にするんじゃなくて、



他人から贈られたい言葉だった。




そして本当の意味で乗り越えるには相当の壁がある。



越えたかった。



でも一人見上げて高さに泣いていた。




一人で泣くんじゃなくて、誰かに肩を借りたかった。



ずっとその“誰か”を探して泣きながら彷徨っていた。







「──俺がいるよ」






振り向いたらあなたがいた。


優しさという光を照らして。




───…ねぇ、ぶんちゃん。




忘れないよ、ずっと。




ずっと………。

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