無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる


と、それだけ口にしてから。


外へ大きく一歩を踏み出し、勢いよく戸を閉める。


そして、カバンのなかに事前に入れておいた鍵を取り出し、鍵をかけた。


ふう、危なかったぁ……。


なんとか顔を合わせずにすんだな。


ほっと、大きく安堵の息を吐く。


そして、駅までの新しい通学路を歩き始めた。

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