無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる


さすがに欲張りすぎか……。


染野くんには前提として、嫌われてしまっているもんね……。


うーん……。


好きになってとは言わないけれど、この同居を通して染野くんの私への苦手意識が薄れてくれるとしたら、きっと嬉しくてしかたないだろうけど……。


そんなの、叶わない夢だし、欲張りだ。


ソファの上に置いてあるクッションを抱いて、膝をソファの上で折り曲げる。


それにしても、今日は心地よい暖かさをしている。


現在時刻は五時前。


すぐそばの窓から差しこむまばゆい光は、とても暖かい。


こういう日は、眠くなっちゃう……。


確かに今日、いつもより少し朝も早かったんだっけ……。

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