無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる


「いや、すげぇうまい、これ」


「ほ、本当……っ?

うれしいっ、いっぱい食べて……‼」




頬を緩ませながら、朝倉もハンバーグを口に入れている。



すると、朝倉も「んんっ!」と言いながら目を見開いて。




「今日は、比較的うまくできたかも……!」




その表情から見るに、朝倉にとっても、今日の出来は満足なようだ。



……よかったな。



こんな穏やかな気持ちになれたのは、本当に久しぶりだと思う。



……それもこれも、朝倉のおかげか。



どこか幸せそうな表情をしながら、朝倉はご飯を口に運んでいる。



この時間がいつもより満たされたような気分になったのは、言うまでもない。

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