無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる


琥珀くんが席を立ったのを合図に、私も席を立つ。



二人並んで、レジへと向かった。




「合計で900円になります……って、えっ?」




レジに立っている店員さんは、なぜか私を見て固まった。



どうしたんだろう……、変なものでもついてるのかな……っ。



そう思って、自分の服を見てみたけれど、それらしいものはなかった。




「……玲奈ちゃん?」


「……へっ?」




すると、店員さんは聞き覚えのある声で、私の名前を呼んだんだ。



驚いて、店員さんの顔をじっとよく見てみる。



……あっ、もしかして……っ!




「颯太先輩っ⁉」


「うん、そうだよ」




颯太先輩は、縦のしま模様の服を着ている。



このお店の制服だ。




「颯太先輩って、ここでバイトしてるんですか?」




私の質問に、大きくうなずいた颯太先輩。



スイーツのお店でバイトかぁ……、憧れるな。


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