無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる
朝倉がこの間、このソファで寝落ちした理由もよくわかる。
あのときの朝倉は無防備すぎて、内心結構あせった。
まず、上の服がふわふわしていたし。
下の服はズボンで、いつもと雰囲気が違くなったから驚いた。
初めて会ったときは、スカートだった気がする……。
……って、何考えてんだ俺。
気持ち悪……。
自分に嫌悪感すら抱いていたとき、「染野くん……っ!」と俺の名前を呼ぶ朝倉の声が聞こえた。
反射的に、声のした方を振り返り、そちら側へと足を運ぶ。
朝倉は、テーブルに袋に包んだお弁当箱を二つ並べ、片方を俺に差しだしてきた。
「あの、迷惑だったら断ってくれていいんだけどね……」
そう切り出した朝倉は、眉を下げて俺に話しだす。
「染野くん、確かいつも購買のパンでお昼すませてるでしょう……?
それだとおなかがすかないかなって思って……」