苦手な上司にプロポーズすることになりました
「そうだったらいいんですけどね」

 え? そうだったらいい? と顔を上げた湯沢に、
「今夜、部長に訊いてみますよ」
と佑茉は言う。

「すみません。
 よろしくお願いいたします」

 後輩の不始末は自分の不始末っ、くらいの感じで湯沢は頭を下げてきた。

 ふと、佑茉の手にある深緑色のカップを見て言う。

「社食の珈琲はお好きなんですか?」

「え?」

「リラクゼーションルームで、たまにお見かけするんですけど。
 いつも、紅茶を飲まれてますよね?」

「はは、よく見てますね」

「……そうですね。
 恋ですかね?」
と真顔で湯沢は言い出す。
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