苦手な上司にプロポーズすることになりました
 部長のことだ。
 なんかとんでもない話かもしれないな、と思う。

「お前の部屋に鉄格子をつけるけどいいか」とか。

 いや、なんで、鉄格子。

 部長とアクセサリーが結び付かなさすぎて、妙な方向に行ってしまった、と思ったとき、由人が言った。

「宝石アレルギーとかないか」

 あるのかそんなもの。

「花アレルギーとか」

「……ありません」

 花粉症もありません、となんだかわからないまま答える。

 いや、なんだかわからないままって。

 普通の男の人なら、それらのものをくれようとしているのだろうが。

 どうもこの人、普通じゃないからな、と思いながら、佑茉は残っていたデザートのシャーベットを口にした。




< 348 / 379 >

この作品をシェア

pagetop