苦手な上司にプロポーズすることになりました
「鈴木に聞いて、おじいさまが――」
と説明すると、
「落ち着け。
お前ら一族、全体的に」
なにもかも早すぎる、と言われてしまう。
「おじいさまは、結婚前に一緒に住んでみた方が間違いがないだろうとおっしゃるんですよ」
「結婚前に一緒に住んでる時点で間違いだろうよ」
……予想通り真面目だな、この人。
だから、鈴木よりマシに違いないと思ったんだが。
「あの、よろしければ、今日、行ってみませんか? その家。
私もまだ見てないんで」
住所聞いてるし、鍵ももらってるんです、と言うと、
「……自分が住む家の住所と鍵しかわからないって怖くないか」
と言ってくる。