ただ、一面の青。

「だよな?恥ずかしがってねーで自分の口で言えよ」

ふ、と笑った青くんは完璧にこの状況を面白がっているけれど、私はそれだけじゃ済まないのが目に見えて今から胃が痛む。

明日には一体どうなっているんだろう。


彼の言う事を聞かなきゃいけないのに、我が身可愛さに言葉が出てこない。

この2週間で嫌と言うほど分かった。青くんはとてもモテる。

彼女ができては速攻で別れる。浮気も遊びも平気でする。来るもの拒まず去るもの追わず。飽きるのも早くて、縋り付いてくる子に辛辣な言葉も浴びせる。

だから青くんは『クズ』と評判だ。とかく女子の扱いが酷い。

だけど、全ての子に共通して言えるのは『どの子も美人』と言う事。一瞬だけの彼女も、一晩だけの女の子も。皆一様に『美人』。

青くんが性格を差し置いて顔で選ばれるのと同様に、青くんも顔で女の子を選んでいる、という訳である。

そして私は、100人に聞いて100人が平凡だと答える見た目だ。

それがどんな意味を持つのかは一種の賭け。


一番マシなのは、『佐久間 青は許容範囲が広がった』。
これは多くの女子に希望を与えそうだし益々モテそう。あの子で行けるなら私でも、なんて女子が爆増するだろう。


最悪なのは———。

< 20 / 59 >

この作品をシェア

pagetop