ただ、一面の青。
「どうしたの?一人じゃ言えねー?」
「あ、あの…」
迫るタイムリミット。
「あの、、あの…」
言わないと。でも、逃げ出したいという感情がそれを拒む。
そんな私を青くんが冷たく見つめるから、どうにか声を絞り出した。
「…はい…青く、、サクくんと一緒に居たいです」
自信のない呟きに、それでもよく出来ました、と言わんばかりに背中を撫でられ、緊張からやっと解放される。
「じゃ、行こう」と差し出された手を掴めば固く握り締められて、それもやっぱり手を繋ぐと言うより囚人の手錠に近い。
「サクまじかよ〜」
そりゃないよ、と麟太郎くんが呆れた顔。
皆の間を割るように手を引かれ出口に向かう。視線が刺さる。その背中に届いた声。
「なぁ、サクの奴『本気の相手』出来たって事?」
「流石に違うだろ。関わりないし」
「え、でもあの子連休中に街で会った子でしょ?サクの事知ってたっぽいけど」
「…え、まじ?」
戸惑い。
「皆で遊んでるんだから空気読んで欲しいよね」
「ホントそれ。折角麟太朗くんが誘ってくれたのに可哀想」
「どうせサクの気まぐれでしょ?」
「遊びだよ、遊び。明日にはフラれてるって〜」
嫉妬。
「っていうか、身の程弁えろって」
怒り。
——最悪なのは、『佐久間 青の本命』と勘違いされる事。