ただ、一面の青。
露草
*
夕飯の為にずっしりと重い袋を握りしめて自宅へ戻る途中、傘を持って出たおかげで雨には濡れずに済んだのに、とんでもないものに遭遇してしまった。
「あの…大丈夫ですか?」
小雨がいきなり大雨に変わり、通り行く人々も慌てて雨宿りしている中、その人はびしょびしょに濡れたままノロノロと歩いていた。
別に声なんてかけず素通りしてもよかったけど、そう出来なかったのは余りにもいつもと様子が違っていたから。
「最悪。あんたに一番会いたくなかったのに」
常に手入れされている髪はシャワーを浴びたみたいに乱れていて、綺麗に施されたメイクも落ちている。目の周りなんて本当にパンダみたいに真っ黒だ。
「あんた…なんなのよ」
私を見るなり泣き出したユナちゃんに駆け寄って、意味ないかもしれないが傘をさせば、泣き声がもっと大きくなった。
「優しくしないでよ!ユナがバカみたいじゃん!!」
怒鳴られて困惑するが、一度手を差し伸べてしまった以上大泣きしている相手に「はい、さよなら」という訳にも行かない。それに、素肌に張り付いた制服を指差してニヤついてる男もいるし、何より片手で持った買い物袋も重い。
だから、ついこんな事を言ってしまった。
「あの、、取り敢えず、うち近いんで来ませんか?」
夕飯の為にずっしりと重い袋を握りしめて自宅へ戻る途中、傘を持って出たおかげで雨には濡れずに済んだのに、とんでもないものに遭遇してしまった。
「あの…大丈夫ですか?」
小雨がいきなり大雨に変わり、通り行く人々も慌てて雨宿りしている中、その人はびしょびしょに濡れたままノロノロと歩いていた。
別に声なんてかけず素通りしてもよかったけど、そう出来なかったのは余りにもいつもと様子が違っていたから。
「最悪。あんたに一番会いたくなかったのに」
常に手入れされている髪はシャワーを浴びたみたいに乱れていて、綺麗に施されたメイクも落ちている。目の周りなんて本当にパンダみたいに真っ黒だ。
「あんた…なんなのよ」
私を見るなり泣き出したユナちゃんに駆け寄って、意味ないかもしれないが傘をさせば、泣き声がもっと大きくなった。
「優しくしないでよ!ユナがバカみたいじゃん!!」
怒鳴られて困惑するが、一度手を差し伸べてしまった以上大泣きしている相手に「はい、さよなら」という訳にも行かない。それに、素肌に張り付いた制服を指差してニヤついてる男もいるし、何より片手で持った買い物袋も重い。
だから、ついこんな事を言ってしまった。
「あの、、取り敢えず、うち近いんで来ませんか?」