Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
バックヤードに入り、事務所のパソコンで休憩開始の処理をする。
通常、休憩中だからといって外出するのは許可されていないけれど、事故が起こるという横断歩道はすぐそこだ。
想乃は上に羽織った制服を脱ぎ、スマホだけを身につけると店内から外へ出た。
小走りで現地に向かい横断歩道の前に立つ。上下線を分けて中央分離帯を設けた四車線の道路だ。その向かいには広い公園があった。一定の間隔をあけて街路樹も植えられている。
目の前の光景を冷静に見つめながら、何気なく信号待ちをした。黄色いゴムボールを投げて走り回る小さな男の子が見えて、ハッとする。まだ三、四歳ぐらいの幼い男児だ。
目の前の信号が青に変わった。想乃の足は自然と前進し、横断歩道を渡り切った。もしかしてあの子なのだろうか。けど、もし違ったら……。
不安から胸を押さえ正面の公園と背後の横断歩道とを交互に見てしまう。
メールには、【男児の持っていたボールが歩道から転がり、それを取りに走ることで車に撥ねられる】と書いてあった。だとしたらやはりあの男の子かもしれない。
歩行者信号が赤に変わり、止まっていた車の群れがまた走り出す。
通常、休憩中だからといって外出するのは許可されていないけれど、事故が起こるという横断歩道はすぐそこだ。
想乃は上に羽織った制服を脱ぎ、スマホだけを身につけると店内から外へ出た。
小走りで現地に向かい横断歩道の前に立つ。上下線を分けて中央分離帯を設けた四車線の道路だ。その向かいには広い公園があった。一定の間隔をあけて街路樹も植えられている。
目の前の光景を冷静に見つめながら、何気なく信号待ちをした。黄色いゴムボールを投げて走り回る小さな男の子が見えて、ハッとする。まだ三、四歳ぐらいの幼い男児だ。
目の前の信号が青に変わった。想乃の足は自然と前進し、横断歩道を渡り切った。もしかしてあの子なのだろうか。けど、もし違ったら……。
不安から胸を押さえ正面の公園と背後の横断歩道とを交互に見てしまう。
メールには、【男児の持っていたボールが歩道から転がり、それを取りに走ることで車に撥ねられる】と書いてあった。だとしたらやはりあの男の子かもしれない。
歩行者信号が赤に変わり、止まっていた車の群れがまた走り出す。