Deception〜私たちの恋の裏にはそれぞれの思惑が渦巻いている〜
「誕生日を知らせてないぐらいだもの。あの子の交友関係とか全く知らないでしょ?」
「あ、はい」

 想乃は気が抜けたような表情で隣りの黎奈を見つめた。

「弟の奥さんになるってことは私の義妹(いもうと)になるわけだし。想乃ちゃんのことも色々と教えてね?」
「……は、はい」

 こんなところまで似ているのか。黎奈を見て惚けてしまう。「あと」と続けて黎奈はちらっと横目を向けた。

「お姉さんじゃなくて黎奈でいいわよ。よそよそしいの嫌いだから」

 はっきりとした物言いに頷き、「じゃあ黎奈さんで」と続けた。
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