ファースト・ラブ
次の日の放課後。

「ギャーーーーー!!!!」
私は廊下で一人で外装を作っていた。

積み上げたブロックが崩れ落ちた。ブロックって言っても、発泡スチロールでできた軽いものだけど。軽いものだからこそ、廊下を走り回る男子の風圧で、私がちまちま積み上げたブロックはふわっと、いとも簡単にカラカラと音を立てて崩れた。

くそぅ…3年め。結構高くまで積み上げてたのに。無邪気に走りまわる後ろ姿に心の中で中指を立てる。

散らばったブロックを眺める。またイチから積み上げるのか。労力を考えると白目を剥きそうになった。
だけど、ここは廊下だし、通る人の邪魔になってはいけないから、早く片付けなきゃ。
タイミング悪く、早速向こうから人がやってくる。しかも集団。上履きのラインの色からして3年の男子だ。

あーーーすみません早く片づけます!!!

その集団はブロックが散乱したエリアに差し掛かると、ちょっと通りにくそうに、でも楽しそうにぴょんぴょんブロックを飛び越えていった。
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