神様、どうか目をつぶってください!

「ええっ? どうしたの?」
「魔王様! 今すぐ穴を塞いでください!」
「いいの?」
「お願いします!」

 魔王様の背中にしがみついて目をぎゅっと閉じていたけれど、結界が完全に閉じたのを感じた。

 ひょいっと魔王様が私を抱き上げた。

「ジョゼ! これからもずっと一緒だ!」
「はい!」

 ゴブリンたちが、私と魔王様を取り囲む。

「魔王様、いつの間に?」
「もしかしてふたりは結婚するの?」
「ねえねえ、今すぐ結婚式の準備を始めてもいい?」

 魔王様がゴブリンたちに言う。

「今夜ふたりだけのときに求婚するから、それまで待ってて」

 ゴブリンたちは『はーい』と、いいお返事。

「どこで求婚するの? 庭園? テラス?」
「僕ら、今からがんばって掃除しておくよ」

 私は袖をまくる。

「掃除なら私もやるわよ。任せてちょうだい」

 ああ、神様……
 聖女がひとり神殿に戻らなくても、どうか目をつぶってください!



END

< 31 / 31 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
ルーボンヌ神国に生まれながら 誰から教えられるでもなく 自然魔法を使えてしまうマルティーナ。 異端扱いされていた彼女は 魔法大国であるアルダルイド王国へ 留学することに。 しかし意気込むマルティーナは 冷や水を浴びせられる。 「なぜ、ここにいる?」 なぜって、入学が認められたからですよ! 最悪な初対面だと思っていた。 マルティーナはまだ知らない。 自分が覚えていないだけだと──
表紙を見る 表紙を閉じる
王太子殿下の恋人になり 正直浮かれていた…… トントン拍子で内々に 婚約を交わしてしまったけれど これってマズいんじゃ…… 学園を卒業したら公式発表まで待ったなしだ。 婚約を破棄するには 卒業パーティーしかない! セルジュ殿下、貴方との思い出は 一生の宝物にします。 さようなら…… のつもりが、そうは問屋(セルジュ)が卸さない?
表紙を見る 表紙を閉じる
それは王家とドワーフ族との決め事。 ——人質として、族長の親族の者をひとり 王城へ差し出すこと。 「ドワーフ族のために、 人質の役目を務めさせてください」 族長の娘だから。 細工師としての夢は諦めて王城へ…… 大きな決断だった。 けれど後悔はない。 ドワーフ族のためだから。 けれど、けれど、そこで待っていたのは まさかの高待遇!? ______________________ 『恋愛ファンタジーシチュエーション レベルアップチャレンジ』レベル2 参加作品です。 2023.12.24 - 2024.01.20 ランキング最高順位 ○ベリーズカフェ ファンタジー(総合):4位 恋愛ファンタジー:4位 ○野いちご 総合:91位 ファンタジー:2位 読んでくださった皆様、ありがとうございます!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop