〜Midnight Eden〜 episode1.【春雷】
 【春雷】のプロローグとエピローグはセットでこのシリーズのテーマを込めています。
エピローグがかなり胸糞悪くてすみません……。

エピローグは物語の余韻と少しの謎を残しつつ基本ハッピーエンド派なのですが、ミドエンシリーズのエピローグは余韻と謎と胸糞が混ざる憂鬱エンドになりがちです。

 楓の夫の井川が殺人を依頼した楓殺しの犯人、エイジェントとは何者なのか?

【episode0.片翼】から続く「殺してくれてありがとう」がこのシリーズの核です。
萌子の佳世への殺意は陣内が、井川の楓の殺意はエイジェントが受け取って代わりに殺害を実行してくれました。

 【ep0.片翼】の時間軸(2008年3月)は早河シリーズ第一幕【影法師】に該当します。
【影法師】のエピローグに「埼玉で同日に起きた二つの殺人事件」の話題が登場しています。この二つの殺人事件というのが、佐倉佳苗の殺人事件と明智夫妻の殺人事件ですね。

早河シリーズ側の読者の方にとっては、早河シリーズの裏側の物語としても楽しめる構造です。

 エイジェントの正体は話が進むにつれていずれ判明しますので、正体を推理しながらその時をお待ちください。
そしてエピローグで語られた〈ある犯罪組織の帝王〉とは誰でしょうね??

 W主人公の片割れの愁は初回から冷酷に淡々と人殺していますね……。
鈴菜ちゃんには愁は止めておけと作者からも言いたい。君が苦肉の策で話題にした立川で銃撃ちまくって人殺した犯人はそこにいるんだけど……。

自分がやった犯罪の話を愁は涼しい顔してしれっと聞いてましたね~。
これがミステリーじゃなければ、鈴菜を主役にした愁と鈴菜のオフィスラブでも楽しいかもしれませんが。ミステリーなのでね。

 群像劇の構成も取り入れていて、ストーリーは大まかに三つのパートに分かれています。

①美夜パート(メインが美夜。他、九条を含めた警察側の視点。事件捜査が主体)
②愁パート(メインが愁。他、伶と舞の視点。殺し場面や夏木コーポレーション場面が主体)
③事件パート(事件関係者視点。その物語で起きる事件主体)

①と②の配分によっては物語全体が美夜メインの話になったり愁メインの話になったりしますね。【春雷】はビミョーに美夜メインかな。

 表の主人公の美夜と裏の主人公の愁のW主人公組の今後の関係、美夜と九条のデコボコバディの刑事組のやりとりもシリーズの見所です。
今後は愁の出番も増えます!

 美夜の出身大学である国立大は作中では名前は伏せてますが東大じゃなく一橋大学です。
国立大の偏差値としては同ランクだから東大でも良かったんですけど、私の美夜のイメージが東大っぽくなかっただけです。笑

美夜は私がこれまでに書いた小説に登場する主要キャラで二人目の最高学歴のキャラ。もうひとりは美夜と同じ大学出身だった真紀ちゃんの旦那の矢野くんねっ!
< 99 / 100 >

この作品をシェア

pagetop