今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
「はぁっ…もうっ…」

「うん…イくよっ…」

コクコクと頷く紅羽を見て律動を一気に加速させ二人同時に絶頂を迎えた。

ドクンと脈打つ俺を締め付けて離してくれない。

見つめ合い呼吸を整えながら微笑みチュッと軽くキスをする。

「大好き。誠」

素直だ。
すごく素直になった。

こんなに言ってくれるんだ紅羽って。
嬉しくてたまらん。

「俺も。大好きだよ」

なんだこの甘い時間は。

「ふふふ。幸せ…」

そう言って柔らかく微笑む紅羽は、やっぱり昔見たままの花が咲いたような笑顔で、俺はこの笑顔に惚れたんだなとつくづく思った。

俺を導いてくれる。

俺は甘えるように紅羽の首筋に顔をうずめる。
すると、ゆっくりと俺の頭を撫でてくれた。

ヤベェ。
幸せすぎるなこれは。

もう女神に思えてくる。

「俺も。どうにかなりそう」

「ふふっ」
< 190 / 288 >

この作品をシェア

pagetop