今夜だけのはずが極上の彼に愛されて
自分のブランドを立ち上げていろんなパタンナーと接してくる機会はあったが、やはりなかなか伝わらなかったり、やりたい事を思うように具現化出来ずに商品化に至らなかった物は山ほどある。

デザイナーにとってパタンナーはなくてはならない存在だ。

パタンナーがいなければいくら良いデザインを思いついてもただのお絵描きだからな。

でもこの宮野紅羽という女性は、あの時の彼女のように俺の意図を汲み取り完璧に仕上げてきた。

ダニエルもその能力に長けていたからこそこうしてこれまで一緒にパートナーとしてやって来れた。

そんなダニエルが認めるパタンナー。

紅羽と同一人物で、しかも俺の背中を押してくれた子も紅羽であって欲しい…

そう思った。
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