重ねる涙の先で仕合せは紡ぐ。

わたしは何とか出勤時間ギリギリに職場に到着し、急いで制服を着ると、カウンター内に出た。

今日は何をしようかな。
買い取った漫画が山積みだから、漫画の方の仕事をしよう。

そう思い、わたしは漫画の販売価格を調べながら、1冊1冊に値札をつけていく。

そして、値札をつけた漫画を売り場の本棚に並べていくのだが、タイトル順に並べなくてはいけないので、人気漫画以外のタイトルの棚を探すのがなかなか面倒だったりした。

時間は流れ、閉店1時間前になると、ある常連客が店内に入ってきた。

わたしは、その人を見た瞬間、「うわぁ、、、山内くんだ。」と思ってしまった。

山内くんとは、高額のカードゲームの買取でよく来店する大学生の常連さんで、スタッフの間で有名なのだ。

山内くんはいつものように買取カウンター前まで来ると、リュックを下ろし、リュックの中からカードが入っているボックスを取り出すと、次々とキラキラ光る激レアカードを出してくる。

山内くんの対応をしたのは、カードゲーム担当の津島さんだ。

高額カードゲームの取り扱いには慎重にならなくてはいけないので、やはり一番カードゲームに詳しい津島さんに対応してもらうのが一番なのだ。

今回は買取金額いくらなんだろう。

そう思い、チラッと覗きに行くと、24万円だった。

24万かぁ、今日はそうでもないなぁ。

まだこのお店で働き出した頃は、カードゲームで24万?!と驚いていたところだが、最近では感覚が麻痺してきて、山内くんの24万円では驚かなくなった。

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