君との恋は面倒すぎる
「…あの、俺傍についてちゃだめですか?」


 予想外の言葉に、さすがの先生も少し唖然としていた。

 蒼空くんは少しだけ顔を赤くして先生を見ている。

 先生にまでそういう関係だって思われるのは恥ずかしいことだと思う。

 現状、私だって恥ずかしさが沸き上がる。


「うーん…。先生は割とそういうの応援してあげたいけど…」


 そりゃ流石に男女で残していくのは先生にとって良くないと思う。

 先生の反応は、当然の物だった。


「…柊くんも体調不良ってことにしておくわね。今薬と二人の朝食運んでもらったら、先生は自分の部屋にいるからすぐに呼んで。それと、他の生徒が戻ってくる前には柊くんは自室に戻ること。約束できる?」


「せ、先生。駄目です。蒼空くんには修学旅行楽しんできてもらいたいし!」


 必死に抵抗すると蒼空くんがううんと首を横に振った。


「もう許可は取ったから、君は良いから早く寝て」


 そう言って先生に軽く頭を下げると、先生は出ていく。

 せ、先生…!ダメでしょ…!

 保険の先生は特にゆるいの忘れてた。

 大丈夫なのそれ…!

 私のそんな疑問をよそに、蒼空くんはベッド脇に座ると、私の頭を撫でる。


「…色々考えたけど俺の何が日和をそんなに悩ませて傷つけたのかわかんなかった。ごめん」


 謝る蒼空くんに首を振る

 違う、蒼空くんが悪いわけじゃない。

 素直に、私が嫌なものは嫌だと我儘言えなかったことが問題だった。


「もし話せるようになったら聞かせて。俺、ちゃんと待つから。…お願いだから離れるって選択だけは取らないでいて」


 切なげな表情が目に映る。

 離れるなんて出来る訳無いのに。

 なんて言ったら良いかわからない。

 昨日の茉莉ちゃんは私を探しに来た蒼空くんを連れてきただけで、楽しそうに話してるのが嫌だったなんて、私の心が狭いとしか言いようがない。そんなことを言ってしまえば、幻滅されるのは私かもしれない。

 離れないでは私のセリフなの。

 そう考えていると、部屋がノックされ、蒼空くんが出る。
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