君との恋は面倒すぎる
手続きはそんなに多くなくて複雑なことはなかったけど、飛行機に乗り込んでからはいつもソワソワしてしまう。

こんな風に隣同士で飛行機に乗るの初めてだ。


「今日行く場所って函館だったよね?」

「そう、気温見てた感じまだまだ冷えそうだよ」


そう言いながら飛行機の案内が書かれた紙に目を通している。

それにしても何度見ても彼氏のロングコート姿いい…。

シンプルな着こなしでも格好よく見えてしまうのずるいと思う。

お顔とスタイルがいいのがあったとしても、こんなに撃ち抜かれるのは蒼空くんだからには違いないんだけど、会った瞬間から胸が苦しい。


「今日、私蒼空くんに殺される…。」

「は?」


なんの事と言いたげに怪訝そうな顔をしてこちらを見てくる。

そんなお顔をしても尊いお顔なのですが、蒼空くんを産んでくれたお母さんありがとうともはや拝んでしまう。
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