Dearest 1st 〜Dream〜
「あー!!つっかれた!」
───ドカッ!
壱がそう言いながら俺の隣に座る。
「講義長引いたんやな?」
「そーだよ、壱がなかなか課題終わらなくてさ…」
俺がそう言うと、吾郎も姿を現してマリアの隣に腰掛けた。
「ほんで吾郎が今まで壱に付き合ってたん?」
「だぁって!!何回やってもやり直しだったんだもん!」
「…基礎がなってないんじゃない。」
「うるせーマリア!!」
「本当の事を言ってあげてんのよ」
「…………!」
「ほら二人共やめろ。
壱、昼飯だよ」
ナイスなタイミングで吾郎が喧嘩を止め、壱に昼飯を渡す。
「きゃー♪
今日もゴローちゃんのお弁当美味しそうっ!」
壱は弁当を受け取ると、食べるのに無言になった。
……ほんまに吾郎にうまく飼い慣らされた犬みたいだ。
「──で?
純は何で今日一日ニヤニヤしてんの?」
────ドキッ!
俺は吾郎をゆっくり見つめた。
「……………」
───…吾郎は……
鋭い…………。