副社長の甘い罠 〜これって本当に「偽装婚約」なのでしょうか?〜
スマホを開くと、飛鳥さんから『到着』という文字と猫のイラストが書かれたスタンプが送られてきていた。
ふふっと笑みが溢れる。
こういうスタンプを送ったりするんだ。
私もスタンプを返して、マンションを出た。
3月上旬ということもあって、今日はミントグリーンのフレアスカートで春らしい装いにした。
飛鳥さんと会う時は職場で制服だから、いつもと違う服装に少し緊張する。指定された車を見つけて、声をかけた。
「飛鳥さん、お疲れ様です!今日は車での送迎、ありがとうございます」
そう言って、早速車に乗り込む。
「澪、お疲れ。昨日遅番だと疲れが残ってるだろ? 大丈夫そうか?」
「はい、もうゲストランナー業務も慣れてるので、大丈夫です。ありがとうございます」
出発するかなと思いきや、飛鳥さんはじっとこちらを見て目を細めている。
「あの、どうかしました? 私服、変ですかね?」
「いや、いつも制服だから不思議だなと思って。髪もおろすと雰囲気変わるな。今日も綺麗だ」
「へっ?!」
今、綺麗って言った!?
一気に顔に熱が帯びる。多分、ものすごく真っ赤になってるな…。
「飛鳥さん、あんまり揶揄わないでください」
「いや、思ったことを言っただけだけど?」
「……」
ふふっと笑みが溢れる。
こういうスタンプを送ったりするんだ。
私もスタンプを返して、マンションを出た。
3月上旬ということもあって、今日はミントグリーンのフレアスカートで春らしい装いにした。
飛鳥さんと会う時は職場で制服だから、いつもと違う服装に少し緊張する。指定された車を見つけて、声をかけた。
「飛鳥さん、お疲れ様です!今日は車での送迎、ありがとうございます」
そう言って、早速車に乗り込む。
「澪、お疲れ。昨日遅番だと疲れが残ってるだろ? 大丈夫そうか?」
「はい、もうゲストランナー業務も慣れてるので、大丈夫です。ありがとうございます」
出発するかなと思いきや、飛鳥さんはじっとこちらを見て目を細めている。
「あの、どうかしました? 私服、変ですかね?」
「いや、いつも制服だから不思議だなと思って。髪もおろすと雰囲気変わるな。今日も綺麗だ」
「へっ?!」
今、綺麗って言った!?
一気に顔に熱が帯びる。多分、ものすごく真っ赤になってるな…。
「飛鳥さん、あんまり揶揄わないでください」
「いや、思ったことを言っただけだけど?」
「……」