高貴な財閥夫婦の秘密
「――――それ、キスマーク?」

運転中の知嗣。
前を向いたまま言った。

「え?」

「首」

「あ…う、うん…//////」

「フフフ…」
クスクス笑う、知嗣。

「もしかして、梨良も?」

“抱き潰した”と言っていた知嗣。
自分と同じように、梨良も知嗣に狂おしいくらいに抱かれたのだろう。

すると知嗣は「うん、沢山!」と嬉しそうに笑った。

美奈は知嗣や那留に、初めて恐ろしさを感じていた。
知嗣と那留の愛情に“狂気”を感じたからだ。

美奈は寒気を感じ、ブルッと震えていた。


「………んん…」
こちらは、梨良。

やっと目が覚め、ゆっくり起き上がった。
「うぅ…身体、力…入らない……
…………でも、おトイレ行きたい…」

なんとかベッドを下りて、寝室を出た。

用を済ませ、トイレを出る。
「喉、渇いた…シャワー…あ…でも、眠い…」

ぶつぶつ良いながら、リビングに向かう。
そこに、二階から那留が降りてきた。

「あ、梨良!おはよ!
………つか、もう昼だが(笑)」

「おはよ…」

「今起きた?」

「うん…」

「飯は?」

「いらない」

「なんか食った?」

ゆっくり首を横に振る、梨良。

「食っとけよ。
なんか、買ってくっからさ」

「いい…」

「……………
はぁ…食っとけって!
ただでさえ、そんな細っこい身体で弱々しいのによ。
しかも、フラフラしてんじゃん!」

「それは!その…//////
昨日はずっと……//////」

「トモに抱き潰されたんだろ?」

「え!?//////」
顔を真っ赤にしてバッと顔を上げる、梨良。

「見りゃわかる。
とにかく、なんか買ってくっから」

梨良はゆっくり頷く。

軽く手を上げ、出ていった。

そして車に乗り込むと、スマホを取り出し知嗣にメッセージを入れた。

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