高貴な財閥夫婦の秘密
「お嬢様は、那留様との結婚が決まってから入籍されるまでの二年近く、家事を猛練習されてました。
“那留くんに美味しいお料理食べてもらいたい。
知くんと美奈さんにも、なんか出来ることあるだろうから”と。
でも本当は………知嗣さんに家にいる間快適に過ごしてもらうため、そして那留様と美奈さんにも、不自由がないように、辛くないようにと考えてたに違いありません」
「「「梨良……」」」
「それを美奈さんが、踏みにじったんです」
「あ……っ…」
美奈が目を見開き、項垂れる。
「那留様の油断も、原因ですよ」
「そう…だな…」
「知嗣さんだって、他に何か方法はあったと思いますよ?」
「あぁ…」
「まぁ…お嬢様自身も、何かしら方法はあったように思いますが……」
「………」
「………」
「………」
「とにかく、自業自得です。
これからは、ご自分達でけじめをつけてください」
長島はそう言って丁寧に頭を下げ、自身も梨良のいる病院へ向かった。
それから、一週間後―――――――
梨良はあれからずっと入院していて、漸く実家に退院したのを機に、知嗣、那留、美奈が瀬戸川邸を訪れた。
梨良の父親も入れて、話をするためだ。
知嗣、那留、美奈も、この一週間は“互いにじっくり考えよう”と言い、久しぶりに会う。
「俺から、いいですか?」
那留が口を開いた。
「梨良、俺と離婚してくれ」
「え?」
「しかし、お義父さん。
瀬戸川には迷惑をかけません。
美奈とも会いません。
美奈、腹の子のことだが…
認知はしない。
でも、金の援助をさせてくれ。
俺は今後、瀬戸川と隠岐原のために身を捧げることにした。
両親にもそれで納得してもらった」
「那留くん、待って!
離婚して、美奈さんと生きていく方法も……」
「どんなに取り繕っても、結局…不倫で出来た子だからな。
将来、お腹を子を傷つける。
だったら、最初から俺はいないほうがいい」
「で?知嗣は?」
「僕は、どうしても梨良と離れるのは耐えられません。
なので、瀬戸川家の使用人として働かせてください。
梨良が言うように、どんな形だったとしても梨良の傍にいたい。
もちろん、主人である梨良に手は出さない。
あくまでも“使用人として”梨良の傍に仕えます……!」
「ふーん…で?」
父親が、美奈を見る。
「私も…
もう、この街を出ていこうと思ってます。
もちろん、那留にも会わない。
その代わり、この子は産ませてください……!」
美奈が、懇願するように言った。
“那留くんに美味しいお料理食べてもらいたい。
知くんと美奈さんにも、なんか出来ることあるだろうから”と。
でも本当は………知嗣さんに家にいる間快適に過ごしてもらうため、そして那留様と美奈さんにも、不自由がないように、辛くないようにと考えてたに違いありません」
「「「梨良……」」」
「それを美奈さんが、踏みにじったんです」
「あ……っ…」
美奈が目を見開き、項垂れる。
「那留様の油断も、原因ですよ」
「そう…だな…」
「知嗣さんだって、他に何か方法はあったと思いますよ?」
「あぁ…」
「まぁ…お嬢様自身も、何かしら方法はあったように思いますが……」
「………」
「………」
「………」
「とにかく、自業自得です。
これからは、ご自分達でけじめをつけてください」
長島はそう言って丁寧に頭を下げ、自身も梨良のいる病院へ向かった。
それから、一週間後―――――――
梨良はあれからずっと入院していて、漸く実家に退院したのを機に、知嗣、那留、美奈が瀬戸川邸を訪れた。
梨良の父親も入れて、話をするためだ。
知嗣、那留、美奈も、この一週間は“互いにじっくり考えよう”と言い、久しぶりに会う。
「俺から、いいですか?」
那留が口を開いた。
「梨良、俺と離婚してくれ」
「え?」
「しかし、お義父さん。
瀬戸川には迷惑をかけません。
美奈とも会いません。
美奈、腹の子のことだが…
認知はしない。
でも、金の援助をさせてくれ。
俺は今後、瀬戸川と隠岐原のために身を捧げることにした。
両親にもそれで納得してもらった」
「那留くん、待って!
離婚して、美奈さんと生きていく方法も……」
「どんなに取り繕っても、結局…不倫で出来た子だからな。
将来、お腹を子を傷つける。
だったら、最初から俺はいないほうがいい」
「で?知嗣は?」
「僕は、どうしても梨良と離れるのは耐えられません。
なので、瀬戸川家の使用人として働かせてください。
梨良が言うように、どんな形だったとしても梨良の傍にいたい。
もちろん、主人である梨良に手は出さない。
あくまでも“使用人として”梨良の傍に仕えます……!」
「ふーん…で?」
父親が、美奈を見る。
「私も…
もう、この街を出ていこうと思ってます。
もちろん、那留にも会わない。
その代わり、この子は産ませてください……!」
美奈が、懇願するように言った。