高貴な財閥夫婦の秘密
「……………お前等、勝手だな…」
父親が苦笑いをして言った。


「―――――那留。離婚したら、それなりの風当たりは強くなるぞ?
言っておくが、俺は梨良しか守らないからな?」

「はい、全て受けとめていくつもりです」

「知嗣。
使用人として働きたいなら、瀧沢とは絶縁しろ。
俺は、お前の家族の考え方が受け入れられない。
それが受け入れられるなら、お前の願いを受け入れてもいい」

「わかりました」

「そして、和田町」

「はい」

「一人で育てる覚悟あるのか?」

「はい」

「………」

「………」

「…………わかった。
“これが”お前等の“罰”ってことなんだろうな」

美奈の真っ直ぐな視線に、父親は静かに頷いた。



――――――――――
――――――…………………

そして………

知嗣と美奈、那留と梨良は正式に離婚した。

那留と梨良の離婚は、少なからず話題になった。
それと同時に、美奈も街を出ていったため“那留と美奈が不倫をして、別れた”と世間では認識されてしまった。

そのことで那留は、会社で風当たりが強くなったが、持ち前の強さでなんとか生活している。

美奈も街を出て、定期的に那留から援助を受けるような形で田舎でシングルマザーとして暮らしている。

更に知嗣も後日。
絶縁とまではいかなかったが、瀧沢の両親の“今後一切関わらない”という念書を持って、瀬野川邸に来た。

今は、瀬野川グループの社員として働きながら、瀬野川邸に住み込みの使用人として生活している。

そして梨良は実家で過ごしながら、今は大学に通っている。

“誰とも結婚しない代わりに、私がパパの仕事を継ぐ”と言い出したからだ。

四人はそれぞれ、前を向いて過ごしている。

これからどうなるかはわからない。


しかし四人は、それでも、前向きに生きると“覚悟を決めたのだ”










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