The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
フューニャと一緒に、彼女の作ってくれた夕食を食べた後。
二人でソファに座って、まったりと憩いの時間を過ごしていた。
フューニャは自分の左の薬指に嵌めた指輪を、指先でなぞっていた。
買ってもらったばかりの玩具を弄らずにはいられない、小さな子供みたいだ。
そんなに気に入ったのか…。
可愛いフューニャの姿を眺めながら、俺はふと、昼間のルルシーさんのことを思い出した。
「そうだ、フューニャ…。実は相談があるんだけどな」
「…何ですか?」
「実は、職場の同僚にプレゼントをあげようと思うんだが…。どんなものが良いと思う?」
あんまりフューニャが可愛いから、俺は油断していた。
何の気なしに、尋ねてしまったのである。
一瞬にして、フューニャの目がギラッ、と光った。
「…職場の同僚にプレゼント?愛人作りの相談を妻にするなんて、随分と勇気がありますね」
「は、ちょ、フューニャ」
「知ってますかルヴィアさん…。不倫って、離婚理由になるんですよ…」
そ、そんな怖い顔をして、なんて恐ろしいことを。
「ち、違うんだフューニャ。これは不倫じゃなくて」
「良いプレゼントを紹介しますよ、ルヴィアさん…」
「な…何?」
嫌か予感しか…しないのだが?
「箱庭帝国に古来から伝わる、赤い藁で出来た首折れ人形です」
絶対アカン奴、それ。
呪いか何かに使う奴じゃないの?
そんなものルルシーさんにあげたら、謎の奇病で死んでしまう。
「私、作って差し上げましょうか…?材料を集めるのが少々大変なので、時間がかかりますが…」
「ざ、材料って…」
藁…で出来てるんだろ?藁があれば良いんじゃないの?
「大した材料じゃありませんよ…。人間の生き血、爪、髪が数本…。それから藁の中に詰める綿と釘が何本かあれば…」
やっぱり呪いの人形じゃないか。
ルルシーさんが。俺の上司が呪われてしまう。
止めなくては。何度も言うが、フューニャの前職は占い師。この子なら、やりかねん。
二人でソファに座って、まったりと憩いの時間を過ごしていた。
フューニャは自分の左の薬指に嵌めた指輪を、指先でなぞっていた。
買ってもらったばかりの玩具を弄らずにはいられない、小さな子供みたいだ。
そんなに気に入ったのか…。
可愛いフューニャの姿を眺めながら、俺はふと、昼間のルルシーさんのことを思い出した。
「そうだ、フューニャ…。実は相談があるんだけどな」
「…何ですか?」
「実は、職場の同僚にプレゼントをあげようと思うんだが…。どんなものが良いと思う?」
あんまりフューニャが可愛いから、俺は油断していた。
何の気なしに、尋ねてしまったのである。
一瞬にして、フューニャの目がギラッ、と光った。
「…職場の同僚にプレゼント?愛人作りの相談を妻にするなんて、随分と勇気がありますね」
「は、ちょ、フューニャ」
「知ってますかルヴィアさん…。不倫って、離婚理由になるんですよ…」
そ、そんな怖い顔をして、なんて恐ろしいことを。
「ち、違うんだフューニャ。これは不倫じゃなくて」
「良いプレゼントを紹介しますよ、ルヴィアさん…」
「な…何?」
嫌か予感しか…しないのだが?
「箱庭帝国に古来から伝わる、赤い藁で出来た首折れ人形です」
絶対アカン奴、それ。
呪いか何かに使う奴じゃないの?
そんなものルルシーさんにあげたら、謎の奇病で死んでしまう。
「私、作って差し上げましょうか…?材料を集めるのが少々大変なので、時間がかかりますが…」
「ざ、材料って…」
藁…で出来てるんだろ?藁があれば良いんじゃないの?
「大した材料じゃありませんよ…。人間の生き血、爪、髪が数本…。それから藁の中に詰める綿と釘が何本かあれば…」
やっぱり呪いの人形じゃないか。
ルルシーさんが。俺の上司が呪われてしまう。
止めなくては。何度も言うが、フューニャの前職は占い師。この子なら、やりかねん。