The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
その日、俺はいつものようにルルシーの部屋を訪ねて、ルルシーと遊んでいた。

「聞いてくださいよルルシー。この間うちの店に新しい子が入ってきましてね。なかなか可愛かったので、早速ハーレムに入れたんですけど、同じ店で働いてる別のハーレム会員がその子に嫉妬して、喧嘩したそうでして」

「…修羅場じゃん」

「そうなんですよ。女の嫉妬って醜いですよねぇ」

「…お前のせいだろ…」

ん?ルルシー今何か言った?

ちょっとよく聞こえなかったよ。

「で?それ結局、どうしたんだ?」

「俺も大人ですからね。ちゃんと二人共可愛がる約束をして、一緒に3Pで遊びました。これで皆平等。二人の仲も良くなりましたし、一件落着ですね~」

「…」

これぞ大人の対応。素晴らしい。

すると。

「失礼します、主様」

「ん?」

俺の下僕であるエリュシアが、ルルシーの部屋を訪ねてきた。

何だこいつ。夫婦の憩いの時間に。

「折角のご夫婦の時間を邪魔してしまって、申し訳ありません。少々お伝えしたいことが」

「おいちょっと待て。誰が夫婦だって?」

「何ですか、伝えたいことって」

ルルシーの抗議を遮るように、俺はエリュシアに尋ねた。

夫婦の時間を邪魔してくれたのだから、相応の理由があるのだろうな。

「産廃予定の女に、そこそこ綺麗なのがいるので主様にどうかと、拷問官が。一度拝見なさっては?」

「あー…」

成程。それか。

「…?」

ルルシーは何のことかと首を傾げていた。

そういえば、ルルシーには話してなかったっけ?

「俺、処分予定の人間の中に綺麗な女がいたら、生かしてハーレムに加えるか、風俗に落として自分の店で働かせて貢がせることにしてるんですよ。折角顔の良い女を、みすみす殺すのは勿体ないですからね」

「…お前…」

ルルシーは呆れたように天を仰いだ。

言うまでもないことだが、『青薔薇連合会』はマフィアであり、マフィアでは殴ったり殺したりは日常茶飯事。

『青薔薇連合会』の地下拷問室では、ほぼ毎日のように、『連合会』に仇を為したならず者が処分されている。

ならず者とは、例えば…いつぞや俺が嬲り殺しにした元教官殿のように、『青薔薇連合会』から金を借りて逃げようとした者や。

『青薔薇連合会』に献上するはずのみかじめ料を滞納した勇者様、あるいはうちの縄張りに手を出しやがったチンピラ等々。

そういうゴミの中に、そこそこ綺麗な女がいたら、俺はそれを報告させている。

で、俺がこの目で見て、気に入ったらその女を落として、堕として、奴隷にしてからハーレムに加える。

俺の求める基準に達しなかったとしても、使えそうだったらうちの店に降ろして、稼がせて貢がせる。

美人を殺すのは勿体ないからな。

で、今日もまた、殺すには惜しい女を見つけたから、ちょっと見て欲しいと。

そういうことか。

「良いでしょう。ちょっと見に行ってみますね。ルルシーも来ます?」

「…気が進まないな」

「良いじゃないですか~。行きましょうよ~。俺が気に入ったらルルシーにも貸してあげますから」

「…要らねぇ…」

まぁまぁ、そう言わず。

俺のあるところにルルシーあり、だから。

一緒に来てもらおうじゃないか。
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