The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
それより、ルリシヤの家。

クレマティス家も、随分色んなことがあったものだ。

家の再興が、そんなに大事かねぇ。

廃れるものなら、いっそ完膚なきまでに廃れた方が良いと思うが。

しかもルリシヤ、あと少しで俺の後輩になるところだったんだな。

いやぁ、寸前で入学を断念したのは正解だったと思うぞ。

あんな帝立ゴミクズ養成学園なんかに入学したら、今頃ルリシヤは、帝国が誇る立派なゴミクズになっていたはずだ。

寸前で正しい道に戻ったからこそ、ルリシヤは今こうして、真っ当にマフィアをやっているのだ。

危うく、道を踏み外すところだった訳だ。

その点では、ルリシヤの兄貴に感謝だな。

俺個人の感想としては…ルリシヤの兄貴、クズ野郎だと思うけど。

貴族なんて皆糞みたいなもんだが、ルリシヤの兄貴は非常にレベルの高い糞だ。

ルファディオがああじゃなくて良かった。

まぁ、ルファディオがもしルリシヤ兄貴のように生意気な口を利いたとしたら、ボコって言うこと聞かせてたと思うけど。

雑魚に人権なんてないんだよ。

ルリシヤは優しい奴だ。言いなりになってやるなんて。

嫉妬ほど醜い感情もない。俺は生まれながらの天才肌だから、凡人の気持ちは分からないということなのだろうか。

分からなくて良いよ。知りたくもないし。

さて、それはともかく。

「…で、クレマティス家を追い出されてから…あなたは、何処で何をしてたんですか?」

「…あぁ…」

お話の、続きを聞かせてもらおうか。





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