レンアイゴッコ(仮)
東雲はコンビニで私か好きなお酒と、良くお供にしているおつまみと、お気に入りのシュークリームを買ってくれた。買収された私の機嫌はちょっぴり回復する。

「デザートが無かったから拗ねてんだろ」

理由を食欲のせいだと思っているらしく、こんな言葉を追加されてしまった。

「……ちがうよ」

「じゃあ、なんで?」

「……別に良いでしょ!」

だから、素直にお礼が言えないまま東雲の家に到着する。私、かわいくないなあ。

狂わされている自覚がある。

靴を脱ぐために屈めていた上半身をゆっくりと起こした。

「……何?」

目の前の東雲が表情に困惑を乗せる。顔が熱い。そんな東雲に向かって、大きく手を広げた。

東雲は忘れたのだろうか。約束というよりも、食べ残しみたいな忘れもの。


「きょ……今日の分の、五秒」


しどろもどろになって告げると、東雲の目に動揺が光る。
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