Re:Love〜7年越しに愛されて〜
未だ涙を流す瞳からは光が失せており、そこにはただ自分への憎しみだけが垣間見えた。
恐怖で動けなくなった日菜子に冷たい視線を残し、自身の分のお金を机に叩きつけて咲苗は立ち上がった。
「結婚なんて、絶対に許さないから」
そのまま一切こちらを振り返ることなく咲苗は出て行った。
目の前の写真を見つめたまま頭が真っ白になって長い時間全く動くことが出来なかった。
「お客様…大丈夫ですか?」
店員の気遣わし気な声に日菜子は青い顔を上げ、無理矢理笑顔を作って「大丈夫です」と答えた。
「お騒がせしてしまってすみません。…あの、代金は払うので注文をキャンセルさせていただいてもいいですか?」
「は、はい。分かりました」
すみませんともう一度頭を下げ、日菜子は食事代を払って店を出た。
ーークラクラする…
あまりに一度に色々起こり過ぎて処理が追いつかない。
咲苗はずっと湊が好きで、自分を憎んでいた。
そして井原とのありもしない事を書いた手紙を
湊の実家へ送りつけた…。