Re:Love〜7年越しに愛されて〜
「で、やったのはその元彼とかいう男か」
「…違うよ。向こうも新しい彼女と結婚するらしいし、そこまで私に執着しないよ」
「それなら誰なんだ?」
湊の中では日菜子が犯人を知っていると既に決定づけられているらしい。
だとしても本当のことなど言えるわけがない。
咲苗が犯人だと告げれば間違いなく湊は傷付く。
それに咲苗がいくら日菜子を嫌っていようと彼女はこれまで仲良くしていたメンバーの1人で、自分の都合だけでそこに亀裂は入れられない。
何より、彼女をそこまでさせるほどに追い詰めたのは紛れもなく自分の所為なのだから。
黙り込む日菜子には答える意思が無いと判断した湊は深くため息を吐き「まあそれは後でいい」と諦めたように言った。
「ただ辛いならちゃんと話せ。今は普通の体じゃないんだ、何より自分を大事にしてくれ」
暖かい手を添えられ少しだけ安心する。
そして改めて自分は今一つの命を守る役目を担っているのだと実感する。
「湊くん…ずっと一緒にいてくれる?」
「頼まれたって離れてやるかよ」
考えることは山ほどあるけれど、今はこの温かさに甘えさせてもらいたい。
湊に誤解されなくて良かったと思いながらも日菜子は眉を垂らしながら苦しげに皺を寄せ、愛しい胸元に体を寄せた。