Re:Love〜7年越しに愛されて〜
「そういえばさ、井原さんと設計の双葉さん別れたらしいよ」
「うっそマジ!?」
「ちょっと声大きいって!」
自分の話題を出され思わず死角へ身を寄せた。
日菜子の会社は社内恋愛が禁止されていない為社内のカップル数はそれなりに存在するのだが、やはり知った者同士だと話題が盛り上がるのだろう、特に公言はしていなかったが暗黙の了解になっていたのは知っていた。
因みに井原というのは元彼の苗字だ。
そして人の不幸は蜜の味という言葉もあるほどだ、何故か別れ話はその倍の速さで話が広がる。
分かっていた事なので嫌な気にはならないが、それなりに気まずさはある。
「井原さん達って同期だよね?うわー…30歳で破局とかキッツ…」
後輩社員の心無い言葉が容赦なくグサリと胸に刺さる。
悪意がない分なかなかに堪える。
「結構長く付き合ってたらしいけど、今更何で別れたんだろ?」
普通はそう思うよなぁ、と複雑な心境で天を仰ぎながらペットボトルの蓋を緩ませた。