Re:Love〜7年越しに愛されて〜




「言い忘れてた。誕生日おめでとう」
「あ…ありがとう」


にこりと笑って頬を緩ませれば、照れくさそうに手を首元に当てながら湊が続ける。


「本当は顔見たら直ぐ言うつもりだったのに、思ってたより緊張してるみたいだ。日菜の可愛い格好見たら全部ぶっ飛んじまった」
「かっ…」


思わぬ台詞に身体中の熱が一気に顔に集まった感覚がした。


「可愛いなんて、そんな歳じゃないよ」
「綺麗の方が良かったか?けどやっぱ可愛いの方がしっくりくるしな…」
「もも、もう良いよ、恥ずかしい…」


もう子供でもないのに褒められただけで赤くなってしまう自分の免疫の無さが恥ずかしい。

どれだけ歳を重ねたって、自分だって女なのだから可愛いと言われたら嬉しいに決まってる。


柄にもなく昨日のうちに新しい服を買って美容院にも行ったりなんかして、スキンケアだって念入りにもして。

緊張でなかなか寝付けなかったのに早くに目が覚めて少し隈のできてしまった顔を誤魔化すよう念入りにメイクを施したりして。

デートなんて初めてでもないのに、ある意味初デートの時より緊張した。

赤くなった顔を隠すように両手で覆っていると、スッとその手を握られた。
見上げれば優しげに微笑む湊の顔。


「仮でも恋人だ。手を繋ぐのは許容範囲だろ」


セックスがありなら当前ではないかと思いはするものの、握られた手を解く理由もないので俯きながらこくりと頷いた。


会って早々掌で踊らされてばかりだ。

そんな風に思いながら、湊が決めてくれたランチの店へと向かった。



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