こっから先ははじめてだから

「ほら、反対の足も、」
「だだだ大丈夫です!」       
「嘘やって。」


ふはっと笑いをこぼして、私を見上げる先輩。


でもすぐに私の膝に手を置いて、そのまま開いていた膝をゆっくり閉じた。


「爽ちゃん……足は閉じよな?」


ちょっとずり上がっていたスカートを慌てて元に戻す。


「す、すみませんッお見苦しいものを!」

「あんま見せんで欲しいなあ」

「ご、ごめんなさい。。」

「男の目の保養、男の目の毒。」


ちょっと怒っている先輩の声に、私の心臓がズキズキと痛みだす。心労が祟ったように、身体が震えて動けない。


先輩がさっさとお座敷に上がって、脱いだ靴を揃えている。「はあ。」と呆れたようなため息を吐きながら。


もしかして先輩って、品のない女性が嫌いなのかな。私、また鋭い目で睨まれます……?


でも先輩のせいでもあるんですよ?だって、女性のブーツ脱がそうとするだなんて普通しないと思うんです! 


「……こんな足、ほ、保養にも毒にもなれませんよ。」

「少なくとも俺にはなるし、他の男に見られたないねん。」


座ったまんまの私を、後ろから覗いてくる先輩。


お顔の距離感がバグっている中で、口を尖らせてふてくされた顔をする先輩が、私の鼻の頭を指で小突いた。

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