幼なじみは過去と能力持ち少女を溺愛中!
「……ううん、大丈夫。でも、ありがとう」

そう言って私はお礼を言った。本当は分かってたんだ。昔からいろんな人にたくさん否定されて生きてきた私。でも、それでも、どれだけ私が周りの人間に否定されようとも唯一、那雪くんだけが私の事を否定せずに全てを受け入れてくれたんだ。だから、例え何をしても那雪くんはそっかって言って全てを受け入れるんだ。でも、それが、そういう風に受け入れられるのが、――どうしようもなく辛くて苦しい。

「じゃあ、また明日癒亜。おやすみ」

「おやすみ」

そう言って先に部屋に入った那雪くん。そして私も部屋に入った。本当はシェアハウスしているところに行こうと思っていたけど今はそれどころではなかった。

那雪くんに、正直会いたくなかったな……。会いたいって思ってたけど、もう会う資格ないから、これからも、この先も会わないように、お兄ちゃんにも会わないように生きようと思っていたのに……。
那雪くんと、お兄ちゃんは仲がいいから連絡を取られたら終わりなんだ。すぐに私に会いにくる気がするんだよな。自意識過剰かもしれないけど

昔、お兄ちゃんの前から姿を消して数週間経った時、外に出たら私の事を探しているお兄ちゃんがいた。なぜわかったかというと、変装していたから気づかれなかったけど、声を掛けられたんだ。妹を知りませんかって。写真を見せながら。でも、その当時はこれ以上迷惑を掛けたくなかった一心だった。だから、声を変えて知らないって言ったんだ。そしたら素直に諦めてくれた。
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