桑谷くんの彼女(偽装)になりました。


翔と付き合って三ヶ月が過ぎた。

翔からの揺るがない信頼を得た私は、最近翔の周辺を探っている。


まずは三笘高校の生徒から。
次に玲王から。
最後にこの街の闇組織の連中から。


聴取を続ける中で、それらしき暴力団の名が浮かび上がってきた。


あくまでも会話の一部として、そこまで重要な話をしている感じを出さないように私は切り出した。


「翔はさ、墨友夫妻が殺害された事件のこと、知ってる?」

「うん、知ってるけど」

「どんな暴力団だったんだろうなーって思って」

「ああ……」


私がそう訊くと、翔はわずかにまぶたを伏せて呟いた。


「……おれたちが敵わないほど強い相手なんじゃない」


翔の素っ気ない返事に、私は首を傾げる。

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