生意気カノジョは素直になれない!!
深夜の
晩飯も終わって、風呂も入って静まり返った夜遅くに。俺の部屋に響いのはドアのノックの音だった。
「琉、上着貸して」
「んー?」
もう寝ようと思って布団に潜りながら、スマホをいじっていた俺は半分夢の中だったかもしれない。
「ねぇ、もう寝てるの?」
「……んー?」
「布団の中でさー。1人でまたエロい事でもしてんの?」
「し、してねぇよ!」
いちかの嫌味な発言に一気に目が覚めて、慌てて上半身を起こしてコイツに目を向ければ寒くて身体がぶるりと震えた。
「てかさー、なんだよこんな夜中にさー」
「まだ夜中じゃないし」
「で、何?」
「スウェットだしー、パーカーだし。持ってきてる上着に合わなくて」
「上着って……何処行くんだよ?」
「ん?そこのコンビニだけど」
「ふーん、コンビニ?今から?」
半分寝惚けた頭を右手でガリガリとかいて、スマホの画面に目を向けると既に0時をまわっていた。